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世界の果ての通学路 [映画]

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男の子が、砂を手で何度も何度もすくいあげ
いっぱい掘って、湧いてくる水をくみ出す。
そんな場面からこの映画は始まります。

世界にはこんな過酷な道を、命がけで学校に通う
子供たちがいる・・・

また、すごい映画に出会いました

パスカル・ブリュッソン監督が熱い思いを込めて
撮影した、ドキュメンタリー。

ケニア、モロッコ、インド、パタゴニアのそれぞれの
子供たちの姿を追います。

ケニアのジャクソンと妹は、毎朝2時間かけて
象や、キリンからの襲撃を避けながらサバンナを
駆け抜けます。
年間、4,5人が象の襲撃のため、命を落とすといわれている
危険な区域。

持ち物は、勉強道具と、ポリタンクに入れた水、
そして、危険を避けるためと、杖かわりの長い棒。

ヤギ飼いの仕事を終えてから、カルロスと妹は、
パタゴニアの平原を馬に乗って18キロの道のりを。
この困難な道を乗り越えられるのは
頼りがいのある、やさしい目をした馬のおかげ。

モロッコの3人娘は、週末家から寮までアトラス山脈を
片道4時間かけて歩きます。
手に持っている生きたニワトリは途中で
お菓子に取り換えてもらうため。

インドで暮らす生まれつき足の障害を持ったサミュネルは、
もう、車いすとは言えない手作りのオンボロ椅子で
通学路を兄弟に引っ張って行ってもらう。

厳しい環境に生まれ育ち、
決して恵まれていない子供たちばかり。

それなのに、このキラキラした瞳と
困難を笑い飛ばす元気と、家族の強い絆は…

親たちは、心配しながらも
強い信頼で、子供たちを見送ります。

世界の子供たちが子供らしく笑えて
そして、普通に学ぶことができる
それが、私がずっと願っていること。

学ぶことは、とても楽しいこと
この年になってもまだそれを感じるのに
この小さな子供たちにとっては
それが、どんなに素晴らしい未来に続く希望であるか

これだけ大変でも、なお学校に行きたいのは
そこに待っていてくれる仲間と
素晴らしい先生がいるから

この笑顔に会えるなら
どんなに大変でも、私たちは頑張るよ
そんなメッセージが聞こえてきて
途中から溢れ出てくる涙を止めることができませんでした。

過酷な条件なのに、なぜかその笑顔に
笑ってしまう。
かわいくって、かわいくって
みんな抱きしめてあげたくなる。

顔が崩れて(笑)帰りにトイレに駆け込んだら
一緒に手を洗っていた女性も泣き顔。

”いい映画でしたね!!”って思わず、声をかけてしまい
映画の話をして、
また二人で泣いてしまった。
ちっとも、悲惨ではなく
希望がある映画なのよねって頷きあって。

その女性は、お嬢さんがその映画の配給にかかわった方で
こんなに喜んでもらって。。。娘に早速伝えますって
帰られた。

冒頭のケニアの少年の言葉。
そうやって、くみ出した水で、洋服を洗いながら
”一番貧しい暮らしをしているからって
汚い服で学校に行かなきゃいけないって事はないから”

この言葉に監督は感動したそうです。
そして撮影しながら、何度も監督自身が子供たちに
元気をもらい、撮影終了後も
彼らをちゃんとサポートし続けているというのも素敵なお話。

インドのサミュネルには、新しい車椅子も。

日本の子供たちにとどまらず、どの年齢層にも見てほしい。
見た後に心が清々しく洗われる気がする
嬉しい作品です。

いつの日か、世界の子供たちが安全に
思いっきり学べる日が来ますように

映画の中で彼らが歌う歌、心にしみます。
感動した…にとどまらず、小さくても
いつか何かできたら嬉しい。
子供は未来への希望なんですもの。

銀座のシネスイッチで、12日から上映中です。
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コメント 8

amane

良いご縁があったのですね
言ってもらえた方も嬉しかったでしょう♪
そういう映画を見ると 自分に何ができるんだろうって考えます
それがその子供達への何かのきっかけになれば
またそこでひとつのご縁ができますね
by amane (2014-04-19 00:31) 

☆marilyn

lucyさん、ありがとうございます
 
amaneさん、そうですね
こうやってお話しするのもご縁。
感動を分かち合えるって素敵です^^
素敵な景色に出会った時も、こんなことが
ありますね^^
by ☆marilyn (2014-04-19 20:44) 

mimimomo

こんにちは^^
世界の国の数からすれば、日本の状況の方がむしろ恵まれ過ぎて異常でしょうね。わたくしは
ネパールに行って、子供たちがすごい山道を何時間か掛けて学校へ行っているのに出会いました。
今のわたくしたちからするとかなり過酷な状態ですが、皆立派に勉強をしているのですよね。
日本の子供たちに、分かってもらいたいです。
by mimimomo (2014-04-21 10:24) 

☆marilyn

mimimomoさん、ご無沙汰しております
おいでいただいて嬉しいです^^

日本の子供には、きっと日本の子供ならではの
悩みがあるのでしょうが、毎日ご飯が食べられて
歩いてすぐに学校に行ける、という恵まれた環境、
あると、当然だと思ってしまいがちだけれど
それができることが
ありがたいことなんだ・・・っていうことをわかって欲しいです。

mimimomoさん、とても積極的にあちこち
お元気にいってらっしゃるんですね^^
記事拝見して、嬉しくなりました。
by ☆marilyn (2014-04-21 12:05) 

向日葵

是非とも拝見したい映画ですね。。

わが国では「学ぶ喜び」より「勉強しなくてはならない」
「勉強させられている」と言った被害感の方が強くありませんか?

恵まれ過ぎ。。
これもまた「過ぎたるは及ばざるが如し」--???
by 向日葵 (2014-04-22 05:00) 

☆marilyn

向日葵さん、おはようございます

学ぶことの楽しさ、わかるような教育が必要なのと
なんだか、このごろ人間関係がぎすぎすして
索漠とした世の中なりましたね。

子供には子供なりの悩みもあるのでしょうが
恵まれている国に生まれたことを感じて
毎日生活してほしいです。
by ☆marilyn (2014-04-22 07:44) 

アールグレイ

記事を読ませてもらいながら、じーんと胸に響きました。
過酷な状況の中で、学びたくても十分に学べない子供たちがたくさんいますね。
この日本にいると、そのような子供たちのことをつい忘れてしまいそうですが
学べる環境にあるということは、とても幸せなことですね。
by アールグレイ (2014-04-24 08:32) 

☆marilyn

アールグレイさん、こんばんは
いらしてくださって、嬉しいです^^

そう、学べる環境にあるということは、本当に幸せなことなんだと
つくづく思います。
あると、当然とおもいがちなことって・・・沢山ありますね
そのことを改めて感じました。
by ☆marilyn (2014-04-24 21:29) 

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