出光美術館 板谷波山の展覧会 [美術館]
東京でランチをする予定があったので、是非今開催中の展覧会を見たい!とその前に勇んで
出光美術館へ。
出光は大好きな美術館の一つ。
海賊と呼ばれた男、出光佐三が70余年の歳月をかけて集めた美術品を公開するために
丸の内にできた美術館で、皇居が見渡せるビルの9階にあり、行くとなぜかとても落ち着きます。
コロナになる前はここでお茶をいただきながらゆっくり景色も楽しめたのですが
今は、外を眺めるだけ。それでも、一見の価値ありです。
さて、板谷波山さん。
日曜美術館のアートシーンで見るまで馴染みが薄く、陶芸も河井寛次郎さんの
ファンというだけであまり詳しくはありません。
でも、テレビで見て、是非本物を見てみたいもの多と、はやる心を抑えて
9階へ。
会場へ入り、一目見て、上品な焼き物だと感じました。
そして、ミルクをかけて、つやを消したような、マットな感じ。
アールヌーボーの影響を受けているのも感じます。
河井寛次郎さんの焼き物とは、また全然ちがう。河井寛次郎さんのは、とても素朴で、おおらか。
実!という感じ。
こちらは、繊細で、優しく、上品。
どちらも好きです。
特に白磁の美しいこと。
彫刻のように浮かび上がる、アジサイなどの植物。中には、白いわんこもいましたよ。
板谷波山さんは、今年生誕150年。
茨城県下館市に生まれ、東京美術学校に入学します。
当時の若き校長、岡倉天心との出会いが極めて重要な意味を持っていたようです。
天心が常々言っていた、”芸術は模倣はいかん。自分の創意でやったものでなければ、本当の自分が出ていなければ、芸術ではない、独創がなければいかん、、、”という言葉に強い影響を受けたのは
確かでしょう。
彫刻的な模様、釉下彩の技法に、当時ヨーロッパで流行していたアールヌーヴォーの様式を
取り入れて、新しい技法を生み出した板谷波山。
出光佐三さんとも個人的なお付き合いが深く、作品に厳しい板谷さんが気に入らないと
割ろうとした茶碗を、どうしてこれをこわしてしまう?と出光さんが止めて
割られずにすんだ”命乞い”という作品もあります。(左上の赤いお茶碗)
そのいきさつを伝える手書きの文章が横に添えてありました。
己の作品に厳しい板谷さん、どこか気に入らなかったのでしょうね。
赤くて、チャーミングなお茶碗です。確かに、ほかの作品とは、色合いが違うかな、とは
思います。
ランチをいただいた後は、ボストン美術館へ。
こちらは、評判通り、とても暗かった。特に最初のほう。(笑)
作品の解説が読めないほど、暗くって、それもちょっと楽しい(笑)
光の加減がボストンのほうから指示されているのでしょうから仕方ない。
こちらは盛沢山で、エル・グレコの作品あり、絵巻物あり、ゴージャスなエメラルドの
ブローチありでしたが、いろいろ盛り込み過ぎて、ちょっと、食傷気味。すみません。
消化不良起こした感じでした。
きっとゆっくり楽しめばよかったのでしょうね。
出光のほうの、ゆったり感と比較してしまったからでしょうか。
でもどちらかというと、何かテーマがあったり、一人の作品に焦点を当てた展覧会のほうが好きです。
これは、出光美術館の窓越しの皇居あたりの風景です。いつも気持ち良い眺め。
それにしても贅沢な一日でした。
時には美しいものを愛でるのがとても大事な時間、ということを改めて感じた次第です。
わんこのお世話一日してくれた夫にありがとう。
出光での展覧会は8月21日までですけれど、あちこちまた巡回するようですから
チャンスがありましたら、是非!
出光美術館へ。
出光は大好きな美術館の一つ。
海賊と呼ばれた男、出光佐三が70余年の歳月をかけて集めた美術品を公開するために
丸の内にできた美術館で、皇居が見渡せるビルの9階にあり、行くとなぜかとても落ち着きます。
コロナになる前はここでお茶をいただきながらゆっくり景色も楽しめたのですが
今は、外を眺めるだけ。それでも、一見の価値ありです。
さて、板谷波山さん。
日曜美術館のアートシーンで見るまで馴染みが薄く、陶芸も河井寛次郎さんの
ファンというだけであまり詳しくはありません。
でも、テレビで見て、是非本物を見てみたいもの多と、はやる心を抑えて
9階へ。
会場へ入り、一目見て、上品な焼き物だと感じました。
そして、ミルクをかけて、つやを消したような、マットな感じ。
アールヌーボーの影響を受けているのも感じます。
河井寛次郎さんの焼き物とは、また全然ちがう。河井寛次郎さんのは、とても素朴で、おおらか。
実!という感じ。
こちらは、繊細で、優しく、上品。
どちらも好きです。
特に白磁の美しいこと。
彫刻のように浮かび上がる、アジサイなどの植物。中には、白いわんこもいましたよ。
板谷波山さんは、今年生誕150年。
茨城県下館市に生まれ、東京美術学校に入学します。
当時の若き校長、岡倉天心との出会いが極めて重要な意味を持っていたようです。
天心が常々言っていた、”芸術は模倣はいかん。自分の創意でやったものでなければ、本当の自分が出ていなければ、芸術ではない、独創がなければいかん、、、”という言葉に強い影響を受けたのは
確かでしょう。
彫刻的な模様、釉下彩の技法に、当時ヨーロッパで流行していたアールヌーヴォーの様式を
取り入れて、新しい技法を生み出した板谷波山。
出光佐三さんとも個人的なお付き合いが深く、作品に厳しい板谷さんが気に入らないと
割ろうとした茶碗を、どうしてこれをこわしてしまう?と出光さんが止めて
割られずにすんだ”命乞い”という作品もあります。(左上の赤いお茶碗)
そのいきさつを伝える手書きの文章が横に添えてありました。
己の作品に厳しい板谷さん、どこか気に入らなかったのでしょうね。
赤くて、チャーミングなお茶碗です。確かに、ほかの作品とは、色合いが違うかな、とは
思います。
ランチをいただいた後は、ボストン美術館へ。
こちらは、評判通り、とても暗かった。特に最初のほう。(笑)
作品の解説が読めないほど、暗くって、それもちょっと楽しい(笑)
光の加減がボストンのほうから指示されているのでしょうから仕方ない。
こちらは盛沢山で、エル・グレコの作品あり、絵巻物あり、ゴージャスなエメラルドの
ブローチありでしたが、いろいろ盛り込み過ぎて、ちょっと、食傷気味。すみません。
消化不良起こした感じでした。
きっとゆっくり楽しめばよかったのでしょうね。
出光のほうの、ゆったり感と比較してしまったからでしょうか。
でもどちらかというと、何かテーマがあったり、一人の作品に焦点を当てた展覧会のほうが好きです。
これは、出光美術館の窓越しの皇居あたりの風景です。いつも気持ち良い眺め。
それにしても贅沢な一日でした。
時には美しいものを愛でるのがとても大事な時間、ということを改めて感じた次第です。
わんこのお世話一日してくれた夫にありがとう。
出光での展覧会は8月21日までですけれど、あちこちまた巡回するようですから
チャンスがありましたら、是非!
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