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根津美術館・南青山界隈 [美術館]

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今南青山の根津美術館で、青磁の展覧会が開かれています。

”宙をうつすうつわ”

それは、南宋時代、今から700年ほど前に中国で焼かれた青磁に与えられた賛辞。

焼物のことはあまり分かりませんが、以前から一度行ってみたいなぁと思っていた

根津美術館へふらっと足を運びました。これがエントランスです。

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美術館の展示品は写せませんのでありませんが、中の様子をちょっとご覧ください。

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ここ、根津美術館は昭和16年、初代根津嘉一郎の遺志によって、南青山に開館しました。

二万平方メートルを超す広大な敷地には、茶室が点在し、緑豊かな日本庭園が四季を彩ります。

こちらのお庭で撮った写真を載せますね。(同じような写真が並びます<(_ _)>)

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ちょうどこの日はお茶会が開かれていたようで、着物姿の女性がたくさんいらっしゃいました。

池の水紋に見とれてしまって、時を忘れます[ぴかぴか(新しい)]

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この日、展示物の中で一番心ひかれたのは、重要文化財の一つである”青磁輪花鉢”。

上からのぞくと、二重貫入と呼ばれるヒビ(濃い黒っぽいヒビのなかに、白っぽい細かいヒビが

二重に入っているもの)が見られ、それがとても美しい。

鉢をのぞきこみ、そのきめの細かいヒビを眺めていると、吸い込まれそうな不思議な感覚にとらわれ、

“宙”と呼ばれる意味が少しわかるような気がします。

美術を堪能した後は、お庭に再び出て、今度はこれもお楽しみのひとつだったのですが

"NEZUCAFE"で、季節限定のホットアップルパイを。窓からの景色も御馳走の一つです。

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このアイス、ちょっと多かったかなぁというボリューム。一緒にいただいた、カフェオレも美味。[喫茶店]

お庭は、もうちょっとしたら、紅葉が素晴らしいでしょう。

このあたり、南青山は、オシャレなお店が連なり、ちょっと外国のようです。そんな道を

そぞろ歩きも楽しい。

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こちらはPRADA。 人目を引くビルです。

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ちょっと命の洗濯、心のビタミン剤を取った気分の午後でした。
 
根津美術館創立70周年記念特別展”南宋の青磁“展は、11月14日(日)までです。


http://www.nezu-muse.or.jp/





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秋野不矩展 葉山美術館 [美術館]

大雨が降った後、今日は又真夏日に逆戻りです。
娘と近所に住む私の母を誘って、葉山へ行ってきました。

葉山美術館は、海を見下ろす素晴らしい場所に立っています。お天気の良い日は本当に
いい気もち。
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秋野不矩は、1908年に静岡県の現浜松市二俣に生まれました。
小学校の先生を経て、6人の子供を育てながらも、53歳の時離婚。
そして54歳の時に、客員教授を頼まれたインドに向かいます。
インドのことなど全く知らなかったというのに
何かにひかれるように、躊躇なく。

はじめは日本画を書いていたので、その作品が並びますが、途中から
雰囲気は一転。
のびのびとしたおおらかな画風にかわります。
基本の色は、ガンジスの黄色と赤茶。(ちょっと写真が失敗)
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中でも私が心ひかれたのは、”土の家”(生命の樹)。
それと、七母神。ナヴァグラハというモノクロの11点。
写真では伝わらないので、現地でご覧ください。

これも”土の家”のひとつです。
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”帰牛”という作品
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“私は、日頃思う。頭で考えるより体で行う中で識ろう。
インド人が裸足で土を踏むような心で絵を描こう。
。。。。すべてを享受して恐れない心で絵を描きたい。祈りながら”   
 不矩の言葉です。

その後も、不矩は、大地、大河を描き続け、93歳で亡くなる一年前には
アフリカを訪れて作品を書き続けました。

未知のものに、何かに導かれるように飛び込み、恐れず
ひたすら描き続けた彼女の生き方に打たれます。
中には童話を描いたものもあります。
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秋野不矩美術館は、二俣町、天竜川に近い現浜松市にあります。
日本人でありながら、花鳥風月より、力強いものを求めた不矩にふさわしく
明るいのびのびとした美術館。
夫が以前訪れたのですが、建築家の藤森さんが作られた中が畳敷きの広い空間で
靴を脱いで寝ころんでもかまわないという美術館だそうです。
(ただ、今回に比べて、天竜川のほうの美術館は狭いので作品数は少ないです)

帰りには、ブレドールという葉山で人気のパン屋さんでランチ。
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いい一日でした。
秋野不矩生誕100年記念の展覧会は10月5日(日)までです。
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葉山の海を眺めながら是非いらっしゃるといいと思います。


箱根 ポーラ美術館 [美術館]

3月からシャガール展があったのに、箱根に2度も行きながら行き損ねて
いたポーラ美術館。
もうすぐ終わってしまうので、駆け込みで行ってきました。

ふわふわ空中浮遊している人間や動物。P8210018.JPG
まるで、おとぎの国のようだけれど、シャガールは、ナチスの迫害を
避けるため、アメリカに亡命し、その後愛するベラを亡くした人。
その後も、あふれる懐かしい故郷への想い、、喜びと悲哀を
描き続けました。

こんなにたくさんのシャガールを見るのは初めてです。
彼の言葉
“1915年の私の誕生日に、ベラが花束を持って
やってきた。私は貧しく、私のそばに花などなかった。私にとって
花は、人生の至福を意味するものだ。”

彼のアトリエを、花束を抱えて訪れたベラ。P6150026.JPG
彼の人生に息吹を与えた人なんですね。
素晴らしいアートを残す人のそばには、愛するものの存在が
ある。。。

ポーラ美術館は、緑の中に立つのびのびとした大空間。P8210004.JPG
シャガールを堪能した後は、カフェでお茶です。P8210008.JPGP8210010.JPG
ショップで、シャガールの絵にあったロシアのパンをイメージしたという、
クロワッサン型のパンがあり、お土産にかってしまいましたが、
なぜか横浜で焼いたパン。
中には、たくさんのラム酒づけのドライフルーツが入っていて
クリームチーズをつけて食べると美味。P8210020.JPG
そのほか、常設展もあったので、思っていたより時間がかかって
しまい、予定していた立ち寄り湯は、また次回。

常設展の中には、コローの“森の中の少女”が、ひっそりと。
ルノワールなどの華やかな絵のそばに、彼女を見つけた時は
あら!こんなところにいたの!と思わすうれしくなりました。
地味だけど、温かくてやっぱり好きです。

まだ、いらっしゃってない方は、お急ぎを。
9月7日までですよ!