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黄金のアデーレ 新年最初に見た映画 [映画]

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皆様明けましておめでとうございます
今年の冬は穏やかで、とても気持ちの良い
年明けでしたね

さて、今年の最初に見る一本は
何にしようかなと思っていたところ
あちこちでとても評判が良いので、昨年に
見損ねたこの映画を見に、夕方から仕事の日に
午前中,急いで行ってきました。

マリア・アルトマン、82歳。アメリカに暮らす彼女がオーストリア“政府”を訴えた。それは“オーストリアのモナリザ”と称されるクリムトの名画を「私に返してください」という驚きの要求だった。クリムトが描いた、黄金に輝く伯母・アデーレの肖像画は、第二次世界大戦中、ナチスに奪われたもので、正当な持ち主である自分のもとに返して欲しいというのが、彼女の主張だった。大切なものすべてを奪われたマリアが、名画よりも本当に取り戻したかったものとは──? 最後に明かされる真実が、前へと進む力をくれる希望と感動の実話。(映画のあらすじから抜粋)

これを読んでいっただけで、何の予備知識もなく
出かけたのですが・・・
途中から久々に引き込まれる秀逸な作品でした。

ナチスに追われて家族や国を捨てる哀しみ
そして、奪われたのは物だけではなく
愛する者たちの命や誇り

クリムトが描いたアデーレ
この作品が、あるユダヤ人の家族の幸せと
そして、ナチスによってそれがはかなく
壊されて行く深い哀しみをずっと見つめ・・・
その表情は、まばゆいのに、憂いを帯び・・・

舞台は20世紀初頭のウィーンの華やかな時代と
現代のロスアンゼルスの間を交錯します

私たちが垣間見ることもできない当時の
華やかなサロン
クリムトや、シェーンブルクなどの芸術家
フロイトやウィーンの文化人がこぞって集まる
その華やかさの絶頂,マリアの結婚式のその
すぐ後に悲劇の時代が始まります。

マリアが親と別れて国を去る場面は
涙なしには見られません

永遠に会えなくても、逃げて、生きてと
願うのは、親の自然な姿。
”私たちを忘れないで。そして幸せを取り戻して"と
言う言葉の重さ。

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マリアと一緒に戦う新米弁護士役の俳優さんも
とても新鮮。ベテラン ヘレン・ミレンとも
堂々とわたりあって、一見重くなりそうなテーマ
が、時には笑わせたり、見る人を飽きさせません。

哀しみを乗り越えるということは
過去の辛いことと勇気をもって向き合うこと
それなしには、前に進むことはできないという
彼女の毅然とした姿、そして、望みを
かなえたあとも、消えない哀しみ。
それでも、一度しかない人生を
一生懸命生きるしかないという事実を
改めて考えさせられ

平凡でも、平和な暮らし
そんなシンプルなことの大切さを
しみじみ感じさせてくれる作品でした

そうそう、彼女のロスアンゼルスのお部屋が
パステルカラーでとても素敵
それと彼女の持っているお店がとてもお洒落
ぜひチェックしてくださいね

さてさてNew year’s resoltion(新年の抱負)
皆様は、どんな抱負を今年は選ばれましたか

私は、家族との時間を大切にするということ

海外に住んでいる娘が今年一年日本で過ごせるという
思いがけない幸運は神様からのプレゼントと思って
いますので、できるだけ娘たちの手助けをしてあげたい

それでそんな抱負をいだいてみました。
皆様にとっても、今年が希望にあふれた良い年で
ありますように♪
今年もよろしくお願いいたします

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いい人に出会うこと・・・ 高倉健さんの言葉 [映画]

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高倉健さんが亡くなりました
亡くなって、いろいろな健さんのエピソードを
知るにつれ、素顔も本当に素敵な方だったのだ・・・とまた認識を
新たにしました。
先日のクローズアップ現代の健さんの言葉。
とても印象的だったので・・・

どうやったらそんな人(高倉健の事)になれるんですか?
(中学生の質問に)

いい人に出会うこと。きっとそのことがあなたの人生に
すごい大事な事なんだと思います。

きらいな役はできないですね。主人公が好きにならないと
僕はできません。
だれかを好きになる事が一番。別れる事がつらいと思う
人に出会う事です。

自分が一番ピリッとするのは、好きな人に見つめられたとき、
ブルブルッと、鳥肌が立つときです。
鳥肌が立たないといい仕事にならないですね。

いい風にふかれていたいですね。あまりきつい風に吹かれて
いると、人にやさしくなれないですね。

いい風に吹かれるには、自分が意識して
いい風の吹きそうなところに自分の心や身体をもって
いかないと、じっと待っていても
いい風に吹かれないという事が、最近分かって
きました。
鳥肌が立つあいだは、仕事をやっていきたいですね

男気のある、ピュアな方でした。
不器用な男、好きです。
こういう男の方は、なかなかいないと思います。

でも、こんなに皆に愛されて
尊敬されて、好きなお仕事ができて・・・
たった一つの愛をずっと胸に生きた一人の男。
お幸せな人生だったと思います、健さん^^
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マダム・マロリーと魔法のスパイス [映画]

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原題はThe Hundred-Foot Journey。

ミシュランの☆も持つ老舗フレンチ店と
インドから移住してきた家族の営むインドレストランの、
道路ひとつ100フィート(約30メートル)隔てた、
摩訶不思議な攻防戦。

原作はリチャード・モレイスさんという方のベストセラー。
それをスピルバーグと、オブラ・ウィンフリーが
制作。
監督は,ラッセ・ハレストレムです。

主演は、”クイーン”で、アカデミー賞に輝いたヘレン
・ミレル。ちょっと、おすましの冷たい感じが
今回の主役、ピッタリの役どころ。
それにインド人の天才的な味覚を持つ男の人に
スピルバーグが見初めたという新星マニッシュ・
ダヤル。
美味しいものを食べたときの幸せそうな表情・・・
見ているこちらも、幸せ気分^^

フレンチとインド料理。

二つの異なる文化がぶつかり合う姿をユーモア
たっぷりに描きながら、若いインド人料理人が
歩んでいく、料理人としての道。

どんな道にも、それには目指す頂点というものがあって
それを手に入れるために人は並々ならぬ努力をします。

努力だけではなく、天から恵まれたものもプラス
されないと、それはなかなか難しいもの。

でも、どんな栄光にも、それプラス愛とスパイスが
なければ空しいもの。
そしてそのスパイスってどんなものって
私なりに解釈いたしますと・・・

カッコ良さではなく、
一生懸命で、人間臭いもの、
もっとカッコ悪いもの
野暮ったくて、それでもあたたかい何か。

人の心が触れ合うときって、
気取っている時ではなく、人間らしさが出たとき。

それがない人生って、なんて無味乾燥なんでしょう。

映画のストーリーに関しては、書かないことにしますね

でも、美味しい料理が人の心をほぐし
そのスパイスで、まるで魔法にかかったように
周りが幸せになる
そんな、当たり前のことに気づかされる映画です。

この日は、雨で、外も歩けないしと、娘と息子が
誘ってくれて見に行きました。

ドイツの映画館(英語のはあまりあちこちでは
やっていません)最後は
余韻もなく、ぱっと、すぐに明るくなって
後ろのドアを出たらいきなり外(笑)
雨の中に余韻を味わう間もなく立たされました(笑)
なんでも合理的(笑)

この映画は日本では11月に公開予定です

次回は、オーストリアのザルツブルク、サウンドオブ
ミュージックのことを書きますね^^
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ノッティングヒルの恋人 [映画]

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随分前になりますが
ジュリア・ロバーツが、キラキラしていたころ。
映画、素敵だったですね
これは、ウィンドウに飾られていたTシャツの絵なので、ちょっと顔が曲がってる(笑)
これもウィンドウの中。

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ローマの休日の現代版のようでしたけれど
夫がロンドン滞在中、この街に行ってきました。

オシャレです

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ここは、本屋さんにその時は改装して撮影したところ
今はお土産物屋さん。

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そして、ここは、彼のアパート
パパラッチがいっぱい、この前にいたシーン、覚えてますよね^^

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今は女の子たちがたくさんここで写真を撮っています

街の中も、オシャレ心満載。

映画の中で、季節が移りかわるシーンがありました。
鮮やかに覚えています。

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その街の空気に触れられて、ちょっと幸せな一日でした。
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世界の果ての通学路 [映画]

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男の子が、砂を手で何度も何度もすくいあげ
いっぱい掘って、湧いてくる水をくみ出す。
そんな場面からこの映画は始まります。

世界にはこんな過酷な道を、命がけで学校に通う
子供たちがいる・・・

また、すごい映画に出会いました

パスカル・ブリュッソン監督が熱い思いを込めて
撮影した、ドキュメンタリー。

ケニア、モロッコ、インド、パタゴニアのそれぞれの
子供たちの姿を追います。

ケニアのジャクソンと妹は、毎朝2時間かけて
象や、キリンからの襲撃を避けながらサバンナを
駆け抜けます。
年間、4,5人が象の襲撃のため、命を落とすといわれている
危険な区域。

持ち物は、勉強道具と、ポリタンクに入れた水、
そして、危険を避けるためと、杖かわりの長い棒。

ヤギ飼いの仕事を終えてから、カルロスと妹は、
パタゴニアの平原を馬に乗って18キロの道のりを。
この困難な道を乗り越えられるのは
頼りがいのある、やさしい目をした馬のおかげ。

モロッコの3人娘は、週末家から寮までアトラス山脈を
片道4時間かけて歩きます。
手に持っている生きたニワトリは途中で
お菓子に取り換えてもらうため。

インドで暮らす生まれつき足の障害を持ったサミュネルは、
もう、車いすとは言えない手作りのオンボロ椅子で
通学路を兄弟に引っ張って行ってもらう。

厳しい環境に生まれ育ち、
決して恵まれていない子供たちばかり。

それなのに、このキラキラした瞳と
困難を笑い飛ばす元気と、家族の強い絆は…

親たちは、心配しながらも
強い信頼で、子供たちを見送ります。

世界の子供たちが子供らしく笑えて
そして、普通に学ぶことができる
それが、私がずっと願っていること。

学ぶことは、とても楽しいこと
この年になってもまだそれを感じるのに
この小さな子供たちにとっては
それが、どんなに素晴らしい未来に続く希望であるか

これだけ大変でも、なお学校に行きたいのは
そこに待っていてくれる仲間と
素晴らしい先生がいるから

この笑顔に会えるなら
どんなに大変でも、私たちは頑張るよ
そんなメッセージが聞こえてきて
途中から溢れ出てくる涙を止めることができませんでした。

過酷な条件なのに、なぜかその笑顔に
笑ってしまう。
かわいくって、かわいくって
みんな抱きしめてあげたくなる。

顔が崩れて(笑)帰りにトイレに駆け込んだら
一緒に手を洗っていた女性も泣き顔。

”いい映画でしたね!!”って思わず、声をかけてしまい
映画の話をして、
また二人で泣いてしまった。
ちっとも、悲惨ではなく
希望がある映画なのよねって頷きあって。

その女性は、お嬢さんがその映画の配給にかかわった方で
こんなに喜んでもらって。。。娘に早速伝えますって
帰られた。

冒頭のケニアの少年の言葉。
そうやって、くみ出した水で、洋服を洗いながら
”一番貧しい暮らしをしているからって
汚い服で学校に行かなきゃいけないって事はないから”

この言葉に監督は感動したそうです。
そして撮影しながら、何度も監督自身が子供たちに
元気をもらい、撮影終了後も
彼らをちゃんとサポートし続けているというのも素敵なお話。

インドのサミュネルには、新しい車椅子も。

日本の子供たちにとどまらず、どの年齢層にも見てほしい。
見た後に心が清々しく洗われる気がする
嬉しい作品です。

いつの日か、世界の子供たちが安全に
思いっきり学べる日が来ますように

映画の中で彼らが歌う歌、心にしみます。
感動した…にとどまらず、小さくても
いつか何かできたら嬉しい。
子供は未来への希望なんですもの。

銀座のシネスイッチで、12日から上映中です。
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Rush プライドと友情 [映画]

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ドイツから戻った娘が飛行機の中で見て感動しちゃった!
というので早速夫と見に行ってきました。

F1の世界にはご縁もなく、興味もなく
どうかしら??と思いましたが・・・最初からその迫力に
度肝を抜かれます。

舞台は二人が王座を賭けて争った
1976年のF1世界選手権。

真面目一徹のカーレーサーニキ・ラウダと
プレイボーイの天才レーサー
ジェームズ・ハントとの間に実際にあった
ドラマティックなストーリーです。

走り方も、生き方も両極端なライバル同士。
強烈に相手を意識するのも
自分に持っていないところに、互いに
羨望をも覚えるからこそ。

見所は、なんといってもそのレースシーン。
2Dですが、もうそのスピード感に
思わず足を突っ張ってしまうほど。
男の世界ですね~
男性の車とスピードへの思いは
女性には計り知れないものが。
そして、どうやって、このレースシーンとったのかしら
と、感心~!

この主演のお二人さん、あとでインターネットで
見ましたら
実際の本人達に、瓜二つ。
びっくりします。

そして、プレイボーイのハントさんは
その名の通り、一杯ハントして(というより
もてて大変だったのでしょうね笑)
5000人の女性とベッドを共にしたとも
言われているそうです

片や、資産家の長男として生まれながら
車が大好きで、レーサーに転向。
レースで大やけどをおってしまいながら
6週間で奇跡的に復活し、その後リタイアした
ニキさんは・・・現在も素敵な奥様と健在で
この映画のワンシーンにも登場なさってるとか。
残念ながら、気がつきませんでしたが。

(この映画の中には、魅力的な女性が
沢山出てきますが
なんといっても飛びぬけて素敵なのが
このニキさんの奥様を演じている女性。
う~ん、こんな女性、憧れます~^^)

レースの仕方、生き方も両極端な二人ですが
二人とも魅力的。

レースシーンを見ているのに、
悲しみや、生きる喜び、男の友情をを隙間みることが
できます。

そして、ラストの言葉に思わず涙が。
あなたはどちらの男の生き方に共感しますか???

監督はロン・ハワード。
寒い季節ですが、チャンスを作って
是非、ご覧になって、アツくなってください!
見終わったあと、体温上昇してますよ~^^ww
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鑑定士と顔のない依頼人 [映画]

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暮れも押し迫っているのに
どうしても見たかった今年最後の映画。

主人公は美術品の著名な鑑定士であり、また
一流のオークショニストでもあるヴァージル・
オールドマン(ジェフリー・ラッシュ)。
人と交わらず、犯罪すれすれで手に入れた
秘密の部屋にある美術品の中で、絵画の女性達に
囲まれることだけに喜びを感じている異様な人物。

そこに、ある日、若い女性から一本の電話がはいる。
その電話をきっかけに、一見平穏な彼の生活に
劇的な変化がはじまる。

そこに、ドナルド・サザーランド演じるビリーと
若くて有能、女にモテモテの機械技術師がからみ、
物語は複雑に進んでいく。

細かいことは、又書けずにもどかしい表現になりますが
果たしてどんな展開になるのかと
2時間20分という長丁場、飽きさせないのが
さすが、ニューシネマパラダイスのジュゼッペ・
トルナトーレ監督の技でしょうか。

二次元の女性達の中で一見平和そうに見える、
けれど孤独で横柄な老いた一人の男性。

それが、三次元の女性の出現によって
現実の喜びと共に、恐ろしいほどの苦しさを
味わうことになる。
このジェフリー・ラッシュの演技、必見です。

生きることは、苦しく、格好悪いこと。
そして、二次元の中で、傷つかずに生きることよりも
三次元という現実の中で、もがき苦しみ、傷つき
それでも再生していくという希望。
生きるということは、そういうことよね。

本当に正直に人と向かい合ったとき
裏切られても、もがいても
何か見えてくるものがある。

どんなことが人生に起こっても
しっかり現実を受け止め
現実の世界の中でもがくことこそが
本当の幸せにもつながること。

ピンチはチャンス
ともいいます。
どんなことにも希望を持ち続けていたいと
願う私は、彼の最後の姿は希望へと続く
ハッピーエンドだと信じたい。

お正月もまだ上映しています
是非ごらんになられたら、感想を聞いてみたいなぁ~
と思っています^^
今年は、もう最後の記事になります。
いつもいらしてくださって本当にありがとう
皆様も、良いお年を!
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きっとうまくいく [映画]

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インド映画に又ノックアウトされました

歌って踊って・・・は、今回はそれほど多くないインド
映画ですが、見る方は、笑わされ、泣かされ・・・
170分、こんなに時間を忘れたのは、久しぶりの
濃い!アツい映画です。

主人公は、ランチョーという、型破りで、自由な発想の
持ち主。このランチョーの人間性が実に魅力的。
坂本竜馬さんに通じる自由奔放さ、吉田松陰さんに
通じるアツさ、発想の自由さがあります。

舞台はエリート候補達の通う工科大学。
そこで、意気投合するのが動物が大好きで
ホントはカメラマンになりたかった、ファルハーン。
そして極貧家庭で育ち、宗教に頼りきった
気の弱いラージュ。
この三人が原題にもなっている3idiots ・・・3バカトリオ?

そこに、美しい学長の娘もからんで・・
物語は、姿を消してしまったランチョーを10年後に
探すところから、ミステリー仕立てにもなり・・・
インドの社会問題もしっかり盛り込みながら
学ぶ、生きる・・・ということの本質に迫る。
そして、インドにこんな素敵なところがと思うような景色にも
出会える。

そして、そのラストのなんと爽快なこと!

こんなに楽しく、元気をもらえる映画を
誕生日、しかもとても大切な人生の節目に
出会えたことに感謝。
ラッキーという言葉しか見つかりません。
連れて行ってくれた夫に感謝ですね^^

この映画からもらったもの。

友情とアツい心。
自分に正直に生きることの大切さ。
楽天的にピンチを乗り切るガッツ。
学ぶことの意味

何度も何度もアツい涙が頬をつたい落ち
生きることが心の底から愛おしくなってくる映画。
あなたもきっと、見た後は”All is well”
きっとうまくいく・・・とつぶやきたくなるはず。
若い方にも、人生の後半を迎える方にも
是非見ていただきたい作品。

お誕生日にお友達、家族からも沢山のカードや
メッセージをいただきました。

ささやかなシアワセを感じた一日。
ありがと~(o゜-゜o)ノ

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on my own (レ・ミゼラブル) [映画]

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(ちょこっとネタバレあり)

師走で主婦は忙しいというのに
どうしても今年の最後の一本にしたかった
映画、レ・ミゼラブルを見てきました。

ストーリーは皆様すでにご存知の通りです

ブログに書いている方が多いし、書くのはやめようかと思った
のですけれど見た日の夜、布団のなかで、頭の中に
on my ownのメロディーがぐるぐる・・・と何度も流れ、
どうしても眠れなくなって。

この歌を歌っているのはエポニーヌ。
報われない愛を切々と歌い上げます。

島田歌穂さんがこれを歌っていて、大好きでyou tube
で、よく聞いていました。

愛してるのに、愛されないって切ないよね。
でも、人は愛する人の幸せを願う。

あんなへんてこりんな親の下に生まれ育ったのに
大事なものをちゃんと見つけて、何が大切なのかを
知っている彼女。
人と人が愛し合うのは素敵だけれど
その後ろで泣いている人もいる。
彼女の歌うon my own・・・いつまでも耳から離れない。

それから、まだ子供なのに、革命に加わっている少年、
ガブローシュ。
あどけない声がものすごく心に響く。
で、あっけなく、本当にあっけなく命を落としてしまうのだ。
彼の胸につけられた勲章に思わず慟哭。

六月革命。
人は愛する人たちのために勇気と使命をもって
戦いに挑む。
若く、まだ幼ささえ残る彼らは精一杯に生き戦い、絶望と貧困にあえぐ
民衆に、その後希望を与える。
最後の民衆の歌に、心を揺さぶられない人はいないと思う。

学生のときに本を読んだときもそうだったけれど
心に一番響くのは、人を変えるのは、力ではなく
愛と信頼・・・それに尽きるということ。

そして、愛するものを得るということに秘められたパワー。
誰からも愛されず、そして、誰をも恨んでいたジャン・
バルジャンのもとに不意に訪れた小さな天使。

愛するもの、自分を頼りきったその小さな命を得た
その瞬間、彼の世界は美しさに輝き、喜びにあふれる。
人は愛するもののために、生きる。

そして、なによりすごいなぁと思うのは
出演者全員が本当に歌っているということ。
ヒュー・ジャックマンが最初に力をこめて歌っているときの
おでこの血管・・・しびれます。

アン・ハサウェイの髪を切る悲惨な場面、
そして亡くなる時・・・そこへ天使のような子供の幻。
娘をもつ身にはたまらん~場面です。

そして、若い二人が恋に落ちる瞬間。
おもわず、ウェストサイドストーリーのマリアとトニー、
ロミオとジュリエットまで、思い出してしまう初々しさ。
恋に落ちる瞬間って、なんて素敵なんだろう。

それを彩るのが音楽と歌の力。
どの出演者も、恐れ、苦難に満ちた心情、
揺れる心が入り混じった複雑な感情を、情感たっぷりに
歌い上げていて、自然に物語のなかに入り込めます。

トム・フーパー監督が今回”人を許すこと”が
テーマといっているこの作品。

人が希望を求めるとき、人は空を見上げる。
そこには、必ず大きなところから私たちを見ている
姿がある。
その目は、どんな世界の片隅の小さなことも
見逃さない。

そう気づいたとき、襟を正して良心に恥じない
暮らしをしていきたい・・・と願うのは
私だけではないと思います。

是非、お時間作って、劇場に足をお運びください。
出演者、製作者の熱意が伝わる素敵な作品に
出会えた年の終わりに感謝。
皆様も良いお年を^^

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キリマンジャロの雪 [映画]

横浜にある小さな映画館でこの映画を見てきました。
この映画館、ノスタルジックで最近お気に入りなんです♪

マルセイユで結婚30周年を迎えた熟年夫婦ミシェル(ジャン=
ピエール・ダルッサン)とマリ=クレール(アリアンヌ・アスカリッド)の
夫婦、家族愛、失意とそして希望の物語。
ネタバレにならないように書くと、なんだか中途半端な
表現になってしまうのですが、そこのところはご理解を。

労働組合委員長だった夫がある日、不況のため失業する。
それは、自らも犠牲にならずにはいられなかった彼の
男気でもあるのですが、それを受け止める奥さんの言葉、
いいなぁ。顔色も変えず、なかなかそんな風にいえる人は
少ないでしょう。
そんななか、結婚30周年に思いがけず
子供達からプレゼントをもらう・・・
そのときの歌のかぶせ方、うまい!ホロッとする場面です。

キリマンジャロ、それは、きっとマリ・クレールの夢の象徴。
そして、その夢がかないそうになる直前にあるできごとが
二人を襲い、事態は思いがけない方向に・・・

そして夫婦が下す、あるひとつの決断。
それをお互いが知ったとき・・・泣けます。

ここにでてくるフランスの子供達、ものすごく可愛い。
顔立ちもそうだけれど、こんな孫たちに囲まれている二人を
見てると本当にうらやましい^^
そして、その夫婦の決断にかかわる子供たち、
これまた可愛いこと。
私もきっとそんな決断、行動をしてしまいそう。

反対する夫婦の実の子供達の気持ちもわかり過ぎるほど
わかる。でも最終的にとてもいい子供達。
この映画に出てくるワルは、たった一人だと思う。
(あっ、もう一人、勝手なお母さんもいるけど)
映画見て考えてね(笑)

年月を経た夫婦の機微、味わいそして周囲の人たちとの
絆を、あらためて感じ、生きるって、人っていいなぁと思わせられる
作品でした。

監督はこれをデジタルではなく、敢えてフィルムで
撮ったということも作品をまた味わい深いものに
しています。

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